「ウィザードロッドといえば、3-60B」
少し前まで、店主の中ではこれくらい自然な組み合わせでした。
カレーに福神漬け。
牛丼に紅ショウガ。
ラーメンにチャーシュー。
唐揚げにマヨネーズ。
あっ、これはみんなの好みによるか?
ウィザードロッドに3-60B。
いきなり脱線しすぎてすみません。
話を元に戻します!
最近、大会やSNSでウィザードロッドを見ていると、店主の中に小さな違和感が出てきました。
「あれ? 3-60B、前より減ってない?」
代わりによく見かけるのが、H(ヘキサ)ビット、1-60ラチェットなどを組み合わせたロッドです。
もちろん、店主の目にたまたまそう映っているだけかもしれません。
ということで、気になったら聞いてみるのが一番早い。
ベイ専HobbyのX・Instagramで、「最近、ウィザードロッドに何を使っていますか?」という独自アンケートを実施しました。
すると結果は、店主が感じていた変化とかなり近いものになりました。
さらに興味深かったのが、その後に確認したエクストリームカップ GP 2026 TOKYOの予選大会の採用傾向まで、ほぼ同じ方向を向いていたことです。
今回は「最強カスタムを決める記事」ではありません。
今、実際に何が選ばれているのか。そして、なぜ3-60B以外を選ぶ必要性が高まったのか。
アンケート結果、いただいた意見、店主の実戦感、そして現在の競技環境をつなげながら考えていきます。
- 結論|環境ブレードの台頭で、3-60Bから「全方位カスタム」へシフト
- 3-60Bは「持久で1点を取る」ウィザードロッドの王道だった
- アンケート調査方法|X/Instagramで合計725件の回答から考察
- ビット調査|最多はH、続いてFB・Nr、Bは4番手
- 読者の声|ビット選びは「持久特化」から負け筋対策へ
- ラチェット調査|1-60が最多、9-60・3-60の3つに集約
- 上位3ラチェットは「リバース・安定・スタミナ」で役割が分かれた
- 3-60Bが減った理由|高火力環境では「持久だけ」では守り切れない
- アンケートではHと1-60がそれぞれ最多|ただし「1-60Hが最多」とは断定できない
- エクストリームカップ GP 2026 TOKYOの予選大会では1-60Hが最多|アンケートと競技シーンが同じ方向を示した
- 今回の4択以外にも、ウィザードロッドのビット候補はある
- まとめ|3-60Bから「持久+負けにくさ」を考えるロッドへ
- 次回|エクストリームカップ予選の採用率から現環境を読み解く
- Xポスト|アンケート投票結果はこちら
結論|環境ブレードの台頭で、3-60Bから「全方位カスタム」へシフト
今回のアンケートから店主が感じた一番大きな変化は、ウィザードロッドのカスタムが「持久力を最大限伸ばす」だけではなくなったことです。
以前のウィザードロッドは、3-60Bで持久性能を伸ばし、スピン勝ちの1点を取りにいくカスタムが王道でした。
ところが現在は、シャークスケイル(2025.8.9発売)をはじめ、ロッドを強く弾き、オーバー・エクストリーム・バーストまで狙えるブレードが増えています。
「最後まで長く回る」だけでなく、「最後までスタジアムに残る」ための対策も必要になった。
そこで重要になってきたのが、
- 持久力を残す
- バースト負けを減らす
- 強い攻撃を受けても残る
- 必要なら自分から弾き返す
という、複数の負け筋(リスク)をまとめて考えるカスタム構成です。
この記事では、これを「全方位カスタム」と呼びます。
3-60Bが弱くなったから、使われなくなったわけではありません。
環境ブレードの攻撃力が上がったことで、「持久だけを伸ばす」より、ほかの負け筋まで減らす必然性が高まった。
その変化が、H(ヘキサ)ビット・1-60ラチェットをはじめとした現在の採用傾向へ表れていると店主は考えています。

では、本当にカスタムは変わっているのでしょうか。
まずは、以前の王道だった3-60Bから整理します。
3-60Bは「持久で1点を取る」ウィザードロッドの王道だった
ウィザードロッドは、もともと高い持久性能を持つブレードです。
前回の記事では、その理由を物理のアプローチ(外周重量や慣性モーメント)から詳しく解説しました。
ウィザードロッドが長く回る理由が気になる方は、先にこちらの記事をご覧ください。
そんなロッドへB(ボール)を合わせると、ブレードの長所である「最後まで回転を残す力」を素直に伸ばせます。
3-60もクセが少なく、姿勢を立て直しながら粘りやすいラチェットです。
この二つを合わせた3-60Bは、GP2025頃のウィザードロッドを象徴するカスタムの一つでした。
派手に相手を吹き飛ばすというより、相手が回転を使うのを待ち、自分は最後まで残る。
「まず1点をきっちり取る」という役割が非常に分かりやすかったのです。
だからこそ、店主も長いあいだ「ロッドなら3-60B」というイメージを持っていました。
ところが、今回のアンケート結果を見ると、その景色はかなり変わっています。
アンケート調査方法|X/Instagramで合計725件の回答から考察
まず、ウィザードロッドに現在使っているビットをX・Instagramで聞きました。
そのあと、別アンケートでウィザードロッドに使っているラチェットを同様のSNSで聞きました。
【ステップ1】採用ビット/アンケート
・質問:最近、ウィザードロッドと組み合わせているビットは?
・回答数:272件(X:195件・Instagram:77件)
【ステップ2】採用ラチェット/アンケート
・質問:最近、ウィザードロッドと組み合わせているラチェットは?
・回答数:453件(X:418件・Instagram:35件)
※1:ベイ専HobbyがX・Instagramで独自に実施したアンケートです。
※2:公式の採用率調査ではありません。
※3:「最強ビット」ではなく、回答者が最近使用しているビットを聞いた結果です。
ビット調査|最多はH、続いてFB・Nr、Bは4番手
ビット調査の結果は次のとおりでした。

最多はHの115票・42.3%。
一方、以前の王道だったBは43票・15.8%で4番手でした。
ここでは、まだ「なぜ?」には入りません。
まず押さえたいのは、「ロッド=B」という以前のイメージとは、実際の回答がかなり違ったという事実です。
読者の声|ビット選びは「持久特化」から負け筋対策へ
そして今回、数字以上に面白かったのが、ビットを選んだ理由です。
Instagramの投票者へ採用理由を伺ったところ、長く回ることだけでなく、バーストしにくさ、攻撃を受けたあとの姿勢、外へ弾かれたあとの復帰まで考えた回答が集まりました。
「どうやって勝つか」だけではなく、「どう負けたくないか」まで考えてビットを選んでいる。
ここに、現在のウィザードロッドらしさが表れていると店主は感じています。
※以下は寄せられた回答の一部です。読みやすさのため、趣旨を変えない範囲で表記と句読点を整えています。
H(ヘキサ)ビット|攻撃を受けても残しやすい安心感
Hが最多になったことは、今回の記事を考えるうえで非常に象徴的でした。
ウィザードロッドに使用するビットは理想はBかFBだと考えています。
ただ、今使用しているウィザードロッドに合うラチェットのロックが緩いためバーストリスクを避けるためHにしています。
対スタミナでは不利対面ですが対アタックでは確実に1ポイントを取る意図です。
硬くて抜けにくい印象があります。
メテオドラグーンにスピンが取れるのとHを使うと摩擦でオーバーゾーンやエクストリームゾーンに入りにくいからです。
ワンベイ戦でも3on3でも、1点を堅く狙える構成だからです。シュートパワーと、暴走させないコントロールありきではありますが。
Hは、持久だけへ極端に寄せたビットではありません。
それでいて、ウィザードロッドがもともと持っている高い持久性能を大きく捨てるわけでもない。
読者の方の意見を見ても、「一番長く回す」ことより、バーストやオーバー、エクストリームといった負け筋を減らしながら、1点を堅く取りにいく意図が見えてきます。
つまり、
「スピン勝ちしたい。でも、スピン勝ちする前にバーストして2点取られるのは困る」
という、現在のロッドが抱える悩みに答えやすいビットです。
持久だけを100点に近づけるというより、負け筋をまとめて減らす。
Hが1位になった結果は、今回の「全方位カスタム」という考え方を一番分かりやすく表しているように見えます。
FB(フリーボール)ビット|持久力と抜けにくさの両立
2番手はFBでした。
バースト対策は撃ち方でなんとかなると思い、Hよりも持久のあるFBを選びました
同じ「バーストを避けたい」でも、Hで直接対策する人もいれば、シュートで補いながらFBで持久を取りにいく人もいる。ここにもカスタムの考え方の違いが表れています。
FBの採用理由はラインに乗った時に少しでもスタミナロスを少なくする為です。あとは個体差もあると思いますが、手持ちのスタミナビットで一番抜けづらいのも採用理由の一つです。
こちらの回答も、「ラインに乗ったときのスタミナロス」と「抜けにくさ」の両方に触れていて、FBの特徴をよく捉えた印象に残る内容でした。
FBは、Bに近いスタミナ寄りの性格を持ちながら、フリー回転するボール部分を備えています。
店主自身も、Bと比較してビット抜けが起きにくく感じる場面があり、高い持久力を残しながら、Bとは違う安定感を狙う候補として見ています。
※ビット抜けの感じ方は、組み合わせや個体差、摩耗状態でも変わります。ここは店主の実戦体感を含む考察です。
FBは、持久力を大きく手放したくはない。でも、Bのビット抜けは気になる。そんな二つの条件をつなぐ選択肢です。
「持久を残しながら、少しだけ安心も足したい」
そんな現在のロッドにちょうど収まりやすいビットだからこそ、2番手まで支持を集めたのだと店主は考えています。
ここで一度、今回の4ビットを「どんな勝ち筋を狙うか」で整理すると、こんなイメージです。

Nr|持久を残しながら、自分から勝ち筋を作れる
3番手はNrでした。
ウィザードロッドのFBビット以外には基本スピン勝ち出来ることと、あえて走らせることでアタック運用も出来るので採用してます。
Bビットより軸が太いのでバーストしにくいし、Bと同じ感覚で使えるから。スケイル相手以外なら何にでも勝てそう。
左回転ブレード+Eビットの回転吸収型との対面で、相手のベイとの接触後に他のスタミナ系ビットと比べてスタジアムの外周を大きく回る動きがある印象で、吸収されにくくスピン勝ちしやすい印象がある。
これらの回答からも、Nrが単なる「持久用ビット」として選ばれているわけではないことが分かります。
店主はNrを、Bのように持久を狙いながら、必要なら自分から動いて勝ち筋を作れるビットだと見ています。
シュート次第では外側を走らせやすく、エクストリームラインへ乗せて相手との接触を増やすこともできます。
つまり、中央でじっと回り続けるだけではありません。
序盤は自分からも当たりにいける。
倒し切れない場合も、終盤はウィザードロッドの持久力とNrのスタミナ力で勝負できる。
この二段構えを狙えるのが、Nrの面白いところです。
Bほど持久一本に寄せず、Bよりバーストへの不安を抑えやすい。かといって、Hほど守りへ振り切るわけでもない。
スピン勝ちも狙いたい。でも、待っているだけではなく、自分から相手を動かす選択肢も欲しい。
特にウィザードロッドは、ブレードそのものの持久性能が高い。
だからこそ、ビット側で少し攻撃的な動きを足しても、最後に回転を残す勝ち筋まで捨てずに済みます。
「長く回るロッド」から、「長く回れるからこそ攻めにも行けるロッド」へ。
Nrは、その使い方を分かりやすく見せてくれるビットだと店主は考えています。
B|高い持久力の一方、今の環境ではリスクも目立つ
今回、4番手はBでした。
理由は大きく3つです!
・基本性能にクセがないため
・操作性の高さ (水平シュートすると適度に動く、斜め打ちすると逆エクストリームダッシュ・面受けができるなど)
・H(ヘキサ)も捨てがたいですが、他のカスタムに回したいため
ウィザードロッドのボールは選ぶ理由がちゃんとあって、ヘキサはトレンドですが
本当に上手くバランス取れないと対戦で戦力になりにくいのと、今の強いアタック
の綺麗なエクストリームダッシュが来た時にど真ん中で回ると的になってしまいます。
ボールは動かして逃すようなテクニックでアタックを交わせたり、それこそまだ一定数いる持久やロッドのヘキサと持久勝負になった時に長く回れて有利です。左回転も落ち着いてきた今はロッドはボールで使うのが無難な気がしてます。アタック環境であれば必然と防御力の高いベイを出す方もいます。それらには確実に持久で有利が取れるのもあって、上手く扱えば今の対戦では1番と言って良いほど適してるかと思います。
特に2つ目の回答は、Bをただ「よく回るビット」として見るのではなく、動かして攻撃をかわすことや、相手の防御・持久カスタムまで読んで採用している点がとても印象的でした。
ここまで読むと、「やっぱりB、まだ全然いけるじゃないか」と思います。
店主も、そこは同意です。
ただし、今回のアンケートではそのBが4番手でした。
Bは、ウィザードロッドの高い持久性能を素直に伸ばせる一方で、現在の高火力環境ではその持久力を発揮する前に勝負を決められるリスクがあります。
強いエクストリームダッシュを受ければ、オーバーやエクストリーム。
強い接触が続けば、バースト。
どれだけ長く回れるカスタムでも、最後までスタジアムに残れなければ、その持久力を使うところまでたどり着けません。
そのため現在は、
「Bで持久力をさらに伸ばす」よりも、「多少持久を落としてでも、HやFB、Nrで負け筋を減らす」
という考え方が増えている。
Bが4番手になった背景には、この環境変化が大きく関係していると店主は考えています。
だからといって、Bが過去のビットになったわけではありません。
今回いただいたコメントのように、相手のカスタムを読み、シュートで動きを作り、攻撃をかわしながら持久勝負へ持ち込める人にとっては、今でもBの高いスタミナ性能そのものが明確な武器になります。
誰が使っても安定して強い、というより、
「今の環境でBを使うなら、持久力だけではなく、どう生き残らせるかまで考える必要がある」
そんな立ち位置に変わってきたのではないでしょうか。
各ビットの公式パラメーターや特徴を詳しく確認したい方は、こちらの記事で比較しています。
ラチェット調査|1-60が最多、9-60・3-60の3つに集約
続いて、ラチェットも同じように聞きました。
結果はこちらです。

1-60が約4割で最多。
そして上位は、1-60・9-60・3-60の3種類へかなり集まりました。
ビットではH・FB・Nr・Bへ票が分かれましたが、ラチェットはもう少し候補が絞られています。
では、この3種類は何が違うのでしょうか。
上位3ラチェットは「リバース・安定・スタミナ」で役割が分かれた
1-60|高いリバース性能で残りやすく、弾きも少し足せる
1-60は、ウィザードロッドに組み合わせたとき、ポケット際からのリバース性能を出しやすいラチェットだと店主は感じています。
相手の攻撃でポケット側へ飛ばされても、そのまま落ち切らずにスタジアムへ戻ってくる。
この「一度は飛ばされても、もう一度戻ってくる」動きが、現在の高火力環境では大きな強みになります。
1-60は偏りのある形状を持つため、接触時に相手を弾く力が出ることもあります。
ただし、ウィザードロッドで1-60を使う一番の理由は、店主としては攻撃性能そのものより、飛ばされても残る可能性を高められることだと考えています。
ここが面白いところです。
もともと高い持久力を持つウィザードロッドに、「ポケットへ飛ばされても戻る」という負けにくさを足せる。
そのうえで、接触次第では弾き返しやカウンターも狙える。
つまり1-60は、
「攻めるためのラチェット」というより、「残る力を高めながら、弾きも少し足せるラチェット」
という位置づけです。
店主は、1-60が最多になった理由を、単なる攻撃性能ではなく、ウィザードロッドの持久力に高いリバース性能を組み合わせて、オーバーやエクストリームの負け筋を減らしやすい点にあると見ています。
9-60|バーストリスクを抑え、負けにくさを取る
2番手の9-60は、1-60とは狙いが少し違います。
店主がラチェット比較で基準にしているのが9-60です。
大きな引っ掛かりが少なく、実戦ではバースト絡みの事故が起きにくい。
派手な攻撃力を足すというより、ウィザードロッドが本来やりたいことを邪魔せず、余計な負け方を増やしにくいのが魅力です。
高火力ブレードが増えた環境では、「何が一番伸びるか」だけではなく「何が一番事故を減らせるか」も立派な性能です。
その意味で、9-60が2番手に入った結果にも納得できます。
3-60|スタミナ性能は最強クラス。ただし今は「持久だけ」では選ばれにくい
3-60は、店主の実戦感では、今回の上位3種類の中でもスタミナ性能を最も引き出しやすいラチェットです。
倒れてから姿勢を立て直しながら粘る力もあり、純粋にスピン勝ちを狙うなら、今でも非常に強い選択肢です。
だからこそ、以前はBと組み合わせた3-60Bが王道でした。
ただ現在は、リバース性能で負け筋を減らせる1-60、バースト絡みの事故を抑えやすい9-60という、別の役割を持つ選択肢があります。
3-60の性能が落ちたのではなく、「持久を最大化すること」の優先順位が相対的に下がった。
店主は、3-60が3番手になった理由をそのように見ています。

ラチェットごとの詳しい特徴は、こちらの記事で公式データと実戦体感を分けて比較しています。
3-60Bが減った理由|高火力環境では「持久だけ」では守り切れない
ここまでの結果をつなげると、3-60Bが以前ほど選ばれなくなった理由が見えてきます。
ウィザードロッドやB、3-60の性能が急に落ちたわけではありません。
変わったのは、相手です。
シャークスケイルをはじめ、強く弾いて高得点を狙える環境ブレードが増えました。
相手が「スピンでロッドに勝てないなら、飛ばせばいい」と考えるのは当然です。
こちらも「最後まで回れば勝てる」だけでは済まなくなります。
最後まで回る前に、
- バーストされる
- オーバーされる
- エクストリームフィニッシュを取られる
という負け筋があるからです。
しかも、スピンフィニッシュは1点。
バーストやオーバー、エクストリームといった高得点の負け方は、試合全体へ与える影響も大きくなります。
そう考えると、現在のロッドでHや1-60が選ばれていることは、単なる流行ではなく、かなり理にかなっています。
そして、土台にはウィザードロッド自身の高い持久性能がある。
「持久力をもっと伸ばす」から、「持久力はロッドに任せて、ほかの負け筋をパーツで補う」へ。
これが、店主が考える現在のウィザードロッドの大きな変化です。
3-60B以外を選べるようになった、というだけではありません。
3-60B以外を選ぶ必然性が、以前より大きくなった。
今回のアンケートは、その変化をかなり分かりやすく数字にしてくれました。
アンケートではHと1-60がそれぞれ最多|ただし「1-60Hが最多」とは断定できない
ここで、一つだけ大事な線引きをしておきます。
今回のアンケートでは、ビットとラチェットを別々に質問しています。
ビットではHが1位。
ラチェットでは1-60が1位。
だからといって、この二つをそのまま足して、
「アンケートで1-60Hが一番多かった!」
とは言えません。
Hへ9-60を組み合わせている人もいれば、1-60へFBを組み合わせている人もいるはずだからです。
都合のいい数字をガッチャンコしてしまうと、データではなく店主の願望になります(笑)。
ただし、別々に聞いた二つのアンケートで、Hと1-60がともに1位だったことは、現在の傾向を考える大きなヒントにはなります。
そして、この先が今回もっとも興味深かったところです。
エクストリームカップ GP 2026 TOKYOの予選大会では1-60Hが最多|アンケートと競技シーンが同じ方向を示した
今回のアンケートとは別に、エクストリームカップ予選大会の採用データも集計中です。
現在も集計途中で、すべての大会結果を確認できているわけではありません。レギュラークラスも、まだ3大会残っています。
その途中集計ではありますが、ウィザードロッドのカスタムで最も多く確認されたのが1-60Hでした。
つまり、
アンケートではH・1-60が1位。
そして競技大会では、実際に1-60Hが最多。
きれいにつながりました。
店主としても、「おお、本当にそこへ行くのか」と少しうれしくなった結果です(笑)。
さらに大会全体を見ると、ウィザードロッド自体も現在の採用率でシャークスケイルに続く2番手に位置しています。
レギュラークラスでは、1大会ではあるものの、参加した4人全員が3on3デッキへウィザードロッドを入れていた例もありました。
つまり、「昔強かったロッドを今も何となく使っている」という話ではありません。
競技シーンの選手たちも、現在の環境に合わせてロッドを組み替えながら使い続けている。
今回の独自アンケートと大会採用率が近い結果になったことは、その変化を考えるうえで非常に興味深い材料でした。
今回の4択以外にも、ウィザードロッドのビット候補はある
今回のアンケートはH・FB・Nr・Bの4択でしたが、もちろん候補はほかにもあります。
たとえば1-60(3-60/9-60)Rは、ロッドの持久力を残しながら、エクストリームやオーバーも狙う攻撃寄りの全方位カスタム。1-60Kや7-70LRなども、動きを加えながらスピン勝ちまで残す使い方ができます。
またWビットでラインをきれいに逆走させ、相手の攻撃へカウンターを狙う運用もあります。
今回の4択はあくまで代表例。ロッドはまだまだ、使い方次第でいろいろな顔を見せてくれます。
まとめ|3-60Bから「持久+負けにくさ」を考えるロッドへ
- ビット調査では、Hが42.3%で最多。FB・Nrと続き、Bは4番手
- ラチェット調査では、1-60が40.4%で最多。9-60・3-60の3種類へ回答が集まった
- 現在は持久だけでなく、バースト・オーバー・エクストリームへの対策も重要になっている
- 3-60Bが弱くなったのではなく、環境変化によって3-60B以外を選ぶ必然性が増えた
- エクストリームカップ予選でも、ウィザードロッドでは1-60Hが多く確認された
ウィザードロッドが持っている高い持久性能を土台にしながら、残りのパーツで負け筋を減らしていく。
「持久特化のロッド」から、「持久を軸に全方位で戦うロッド」へ。
今回のアンケートからは、そんな変化が見えてきました。
ただし、採用率が高いからといって、1-60Hがすべての人にとって唯一の正解になるわけではありません。
シュート、対戦相手、3on3の残り2機、得意な勝ち方によって選択は変わります。
今回の結果は「これを使えばいい」という答えではなく、「なぜ今これが選ばれているのか」を考える材料として使ってもらえればうれしいです。
次回|エクストリームカップ予選の採用率から現環境を読み解く
今回の記事では、ウィザードロッド一機に絞って、カスタムの変化を見てきました。
次は、もう一段視野を広げます。
エクストリームカップ予選では、そもそも何が使われているのか?
集計では、シャークスケイルが採用率1番手、ウィザードロッドが2番手。
では、そのほかのブレードはどうなのか。
3on3では、どのような組み合わせが選ばれているのか。
そして今回見えた「1-60H」というロッドの変化は、環境全体の中でどのような意味を持つのか。
次の記事では、実際の大会採用データから現在のベイブレードX環境そのものを考察します。
なお、今回のアンケートへ回答してくださった皆さま、採用理由まで教えてくださった皆さま、本当にありがとうございました。
カスタムを試す場合は、最初からパーツを大量に買い足す必要はありません。
まずは手持ちのH・FB・Nr・Bや、1-60・9-60・3-60を一つずつ替え、同じ条件で回して違いを比べてみてください。
必要なパーツが見えてから、公式ストア・Amazon・楽天・量販店などで価格・在庫・セット内容を比較して選ぶのがおすすめです。
必要なパーツだけを単品で揃えたい場合は、当店も選択肢の一つとしてご利用いただけます。
「自分のロッドはBから変えた方がいい?」「手持ちのラチェットなら何から試す?」など、迷った場合は公式LINEから気軽にご相談ください。
Xポスト|アンケート投票結果はこちら
今回の記事で使用した、Xでのアンケート結果はこちらのポストから確認できます。
Instagramでも同じテーマでアンケートを実施しましたが、ストーリーズでの投票だったため、現在は結果画面をそのままお見せすることができません。
投票してくださった皆さま、本当にありがとうございました!
ベイ専Hobbyでは、今回のようなアンケートや大会環境の話、新商品の情報などをX・Instagramでも発信しています。
「次のアンケートも参加したい」「記事になる前の情報も見たい」という方は、ぜひフォローしてもらえるとうれしいです。





