前回の現地レポートでは、G1に必要なものとして「おにぎり」の話をしました。
今回は、その続きです。
本大会のバトルを最後まで見ていて、あと2つ必要だと思ったものがありました。
「予備の心臓」と「ハンカチ」です。
……予備パーツなら持って行けますが、「ノミの心臓」の店主には、ちょっと刺激が強すぎました。
そして手に汗を握りすぎて、ハンカチも足りませんでした(笑)。
それくらい、西日本レギュラーの準決勝以降は「あと1点」が遠い、緊迫した白熱バトルの連続でした。
3-2。
あと1点で勝利。
あと1点でGP出場。
あと1点で優勝。
ところが、その1点を取る前にオーバーが入る。エクストリームが入る。
さっきまで勝っていた側が、次の一投で負ける。
現地で見ていた私は、「今回、逆転めちゃくちゃ多くない?」と感じていました。
そこで大会後、準決勝2試合・3位決定戦・決勝の全17バトルを改めて確認してみました。
すると面白いことに、現地で感じた印象と数字がかなり一致した部分がある一方、ウィザードロッドの勝率など、数字を見て初めて「思っていたのと少し違うな」と気づいた部分もありました。
今回は「誰がどのデッキを使ったか」ではなく、現地で見えたバトルの流れを、勝率・決まり手・3on3のパーツ配分まで含めて考えていきます。
大会全体の流れや、本人確認・ベイチェック・持ち物などについては、前編の現地レポートでまとめています。
- 1〜7回戦を現地で見て感じたバトルの傾向
- 準決勝以降で「逆転が多い」と感じた理由
- シャーク・ロッド・グローリーなどの上位戦での勝率
- 東日本から西日本予選大会で動いた3on3のパーツ配分
- 上位選手のシュート位置から感じたこと
- 残るG3選抜予選で注目したいポイント
※記事後半の東西比較・勝率分析・3on3の変化・シュート考察・G3選抜予想は有料部分(100円)です。
この記事のデータについて
準決勝以降の勝率・決まり手は、西日本レギュラーの準決勝2試合・3位決定戦・決勝の計17バトルをベイ専Hobbyで再集計しています。
1〜7回戦の採用傾向やシュート位置については、店主が現地で観戦した範囲での考察です。
※勝率は対戦相手・カスタム・使用順・シュートなど多くの要素に左右されます。今回の17バトルだけでパーツそのものの強弱を決めるものではありません。
※今後の大会へ出場する選手への配慮から、西日本上位選手の名前と具体的な3on3デッキ、使用順、個人別の勝敗は結びつけて掲載しません。
1〜6回戦はシャークが目立ち、ロッドのスピン狙いも見えた

まずは1〜6回戦のワンベイ戦から。
ここは512人規模で同時進行しているため、一戦ずつデッキや勝敗を追えているわけではありません。あくまで会場全体を見ていた店主の印象として読んでください。
1〜2回戦のインフィニティスタジアムで、特に目についたのはシャークスケイルでした。
そもそもインフィニティスタジアムでは、持久でじっくり粘るより、アタックで相手を崩す戦いが優勢になりやすい印象があります。
実際の会場でもシャークがかなり多く見えました。
そして、シャークとの対面を意識した選択肢としてメテオドラグーンE(エレベート)を使う選手も目に留まりました。
ラチェットまでは確認できていないので、ここは「メテオドラグーンEが見られた」というところまでにしておきます。
3回戦からはエクストリームスタジアムへ。
スタジアムが変わってもシャークの存在感は続きましたが、ここからウィザードロッドで手堅く1点を重ねていく戦略も目につくようになりました。
つまり、スタジアムが変わってもシャークは残る。
その一方で、ロッドという別の勝ち筋も見えてくる。
序盤からすでに、「一発で取るか、1点を積み上げるか」というG1らしい駆け引きが始まっていました。
7回戦は上位ブレードが集結。「あと1点」で“聖域”へ
6回戦を突破すると、残るのは8人。
ここからワンベイではなく、3機を使う3on3へ変わります。
前編の記事では、ベスト4から進む大きなバトルステージを、勝手ながら「聖域」と呼びました。
7回戦は、そこへ入るための最後の試練です。
あと1勝でファイナリスト。
あと1点で、あのステージへ。
決勝トーナメントのように1機ずつパーツが紹介されたわけではないため、私から正確なデッキ構成までは確認できませんでした。
ただ、シャークスケイルはここでも目立ち、ウィザードロッドやエアロペガサスなど、これまでの大会でも採用が目立ったブレードを中心に構成されているように見えました。
勝ち上がるほど、やはりこれらのブレードへ収れんしていく流れは変わりませんでした。
一方で、会場では、先日発売されたばかりのヘルズネザーも見かけました。
ノーマルモードとローモードで高さを変えられる特徴的なブレードだけに、今後どんなビットとの組み合わせが研究されていくのかはかなり気になります。
まだ発売直後。こういう時期は「答えが決まっていない」のが一番楽しかったりします(笑)。
次の大会で3on3へどこまで入ってくるのかも注目したいところです。
そして7回戦も、本当に紙一重でした。
あと1勝。あと1点。
その「あと1点」の遠さは、準決勝へ入ってからさらに鮮明になります。
準決勝以降は逆転続き。「あと1点」が本当に遠かった
ここからが、今回の記事で一番書きたかった部分です。
現地で準決勝から決勝まで見ていて、私はずっと「接戦が多い」「逆転が多い」と感じていました。
でも、会場の熱気の中で見ていると、印象はどうしても強く残ります。
そこで大会後、準決勝2試合・3位決定戦・決勝の全17バトルを決まり手まで数え直しました。
約6割が2点以上。4点先取でも一瞬で試合が動く
まずは17バトルの決まり手です。

スピンは7回。
それに対して、オーバー・バースト・エクストリームを合わせた2点以上のフィニッシュは10回。
17バトル中10バトル、58.8%が一発で2点以上動く決着でした。
4点先取です。
つまり、2点差があっても全然安心できません。
しかも、高得点フィニッシュを取った10バトルの勝者はすべてアタックタイプのブレードでした。
ビットを見ると、その10本のうちRが7回、Nrが2回、Eが1回。
今回の上位戦でアタック系のブレード・ビットが目立っていたことは、こうした一撃の大きさと無関係ではなさそうです。
ただし、これだけで「アタックが多かったから西日本は逆転が多かった」と結論づけるのは少し早い。
東日本と比べると、もっと面白いことが見えてきました。
決勝も3-2から逆転。「あと1点」で勝負がひっくり返った
次に、4試合のスコア推移を見てみます。

4試合中3試合で、最終的に勝った側が途中で一度リードを許しています。
準決勝の一つは2-3から逆転。
もう一つは0-2から追いついて逆転。
そして決勝は、3-2。
あと1点で優勝。
そこから最後にオーバーフィニッシュが入り、3-4で逆転決着しました。
現地で見ていたときの、
「もう決まるか?」
「いや、まだ分からない」
「え、ひっくり返った!」
という感覚。
帰って数字を並べてみても、やっぱりそうでした。
G1で一番遠かったのは、512人から1人までの距離ではなく、もしかすると「あと1点」だったのかもしれません。
ここまでで、西日本レギュラーの上位4試合は4試合中3試合が逆転勝ち、17バトルの58.8%が2点以上のフィニッシュだったことが分かりました。
では、これは西日本だけの特徴だったのでしょうか。
ここからは東日本との比較、ブレード別勝率、3on3のパーツ配分、上位選手のシュート位置まで掘り下げます。
さらに最後には、今回のデータと現地観戦をもとに次のG3選抜で注目したい4つの予想もまとめています。
ベイ専Hobbyではこれまでブログ記事を無料で公開してきましたが、今回は初めて有料記事を試してみることにしました。
初回テスト価格は100円です。
無料部分だけでも大会の流れは分かるようにしていますので、「数字の先まで読んでみたい」という方だけ、続きをお付き合いいただけたらうれしいです。


